SOAK IN WATER

Wickett and Craig of America

2017.05.11 #

Wickett & Craig 社は、1867 年の創設のアメリカでも数少ないピット槽でのタンニン鞣しの革を製造しているタンナーです。元々はカナダのオンタリオ州トロントで設立し、 1999 年にアメリカのペンシルバニア州カーウェンズビルに移転しました。約 1.6k㎡ の広大な敷地を有し、最先端の技術が整備され、環境への配慮が行き届いた施設を有しています。1 世紀以上と言う長きにわたり、最高品質の革を産出し続けています。

SOLIDシリーズと名付けたベルトのラインナップに使われる Wickett & Craig のレザーですが、オイルのたっぷり染み込んだ馬具等に使用されるレザーの中から、特に肉厚な個体を厳選しています。その厚みは約 6 mm ほどあり、しっかりとしたつけ心地のベルトが完成します。

ピット製法は、大きな水槽で原皮を植物の渋などで漬け込んで革へと変化させていく手法ですが、時間と手間がかかってしまう代わりに、このような肉厚で丈夫な革が完成します。ベジタブルタンニンで鞣した後に、しっかりとオイルを塗り込み仕上げたこのレザーは、折り曲げたり、圧力がかかった際にプルアップします。そして、使い込むほどに、徐々にオイルが溶け出し独特の鈍く光るツヤに変化していきます。

厚みがかなりある革のため、ベルトの製法は独自の仕様を考案しました。バックル側の革の断面を裂き、縫い合わせることで一枚革の雰囲気を損なわず堅牢な作りに仕上げています。部位によって表情にかなり個体差がありますが、それもまた面白く、使い込むことによって独自の変化を遂げていく楽しみを味わえるベルトです。